タッチパネル型のデジタルサイネージとはどんなもの?活用方法を解説

タッチパネル型のデジタルサイネージとは、画面にタッチして操作するデジタルサイネージのことです。ユーザーが実際に触れ、操作できるため、新たなコミュニケーションツールとして人気が高まっています。
本記事では、タッチパネル型デジタルサイネージの特徴やメリットを解説します。効果的な活用方法も解説するため、導入を検討中の方はぜひ参考にしてください。
INDEX
タッチパネル型のデジタルサイネージとは
まずは、タッチパネル型デジタルサイネージの特徴や種類を確認しましょう。
タッチパネル型のデジタルサイネージとは?
タッチパネル型のデジタルサイネージとは、画面に直接触れることで操作できるデジタルサイネージのことです。たとえば、商業施設などによくあるマップをタッチして、店舗やフロアの詳細を確認できるものが挙げられます。広告などの情報発信はもちろん、ユーザーの主体的な操作も可能にすることから、近年インタラクティブ(双方向)なコミュニケーションツールとして注目を集めています。
タッチパネル型デジタルサイネージの種類
<タッチ数の違い>
タッチパネル型デジタルサイネージには、シングルタッチとマルチタッチがあります。シングルタッチとは、画面に触れたポイントのうち一箇所だけを検知できるもので、1本の指で操作することが基本です。
対してマルチタッチは2箇所以上の検知が可能なため、スマートフォンのように2本の指を互いに近付ける「ピンチ」、遠ざける「ストレッチ」などの複雑な操作ができます。10箇所を検知できる10ポイントタッチに対応した製品もあります。
<タッチ方式による違い>
タッチパネル型デジタルサイネージには、タッチセンサーが搭載されており、検知する動きや仕組みによって複数の方式に分かれます。代表的なタッチ方式は、次の通りです。
タッチ方式の種類 | 特徴 |
---|---|
静電容量方式 | 画面をタッチした際に生じる静電気量の変化を検知する方式 |
超音波表面弾性波方式 | 画面に流れている超音波の振動(表面弾性波)の変化を検知する方式 |
抵抗膜方式(感圧式) | 画面表面にかかる圧力を検知する方式 |
たとえば、静電容量方式の場合、湾曲した画面でも指の動きを検出できるため、複雑な操作やマルチタッチが可能です。振動を検知する超音波表面弾性波方式は、手袋を着用することが多い医療現場や工場で活用できるでしょう。抵抗膜方式は製造コストが安いため、費用を抑えて導入したい場合に向いています。
<ペンタイプ>
タッチパネル型デジタルサイネージには、ペンタイプのものもあります。静電容量方式、抵抗膜方式のタッチパネルでは、ペンによる操作が可能です。磁場によって検知する電磁誘導方式のものもあり、誤作動が少なく、安定した操作ができます。
導入のメリット
<ユーザー自身が情報を取捨選択できる>
タッチパネル型デジタルサイネージでは、ユーザー自らが画面を操作することで、求めている情報を的確に与えられます。従来の案内板やデジタルサイネージは情報量が多く、求めている情報がどこにあるかわからないこともありましたが、タッチパネル型ならユーザー自身が情報を取捨選択するため、知りたい情報に直接アクセスが可能です。
<人件費や業務負担を下げられる>
受付や案内役として置けば、スタッフを配置する必要がなくなり、人件費や業務負担を削減できるでしょう。操作はすべてユーザーが行うため、聞き間違いによる注文ミスや接客トラブルを防止できることもメリットです。
<インバウンド対応ができる>
インバウンド対応ができることも、タッチパネル型デジタルサイネージのメリットです。日本語以外にも、英語や中国語、韓国語など、さまざま言語に切り替えられるため、訪日外国人のニーズも満たせるでしょう。
<顧客のデータを集められる>
タッチパネル型デジタルサイネージを使えば、わざわざアンケートや調査を行わずとも顧客データの収集が可能です。たとえば、各商品やサービスの検索状況を分析することで、商品の注目度や売れ行きを把握でき、新商品の開発に役立ちます。
注意点
タッチパネル型デジタルサイネージは、タッチ操作により、画面が汚れやすいことに注意が必要です。手の皮脂などがついていると、検知精度が落ちることもあるため、こまめに掃除やメンテナンスをするようにしましょう。
タッチパネル型デジタルサイネージの活用方法
ここからはタッチパネル型デジタルサイネージの活用方法を解説します。
タッチパネル型デジタルサイネージでできること
<販促>
タッチパネル型デジタルサイネージは、平常時や利用者がいないときは、通常のデジタルサイネージと同じように販促ができます。待機中は映像や動画を再生して販促効果を狙い、タップされたら検索画面に切り替えるなど、状況に応じた使い方が可能です。
<案内>
タッチパネル型デジタルサイネージは、施設の案内や受付の代わりにもなります。ユーザー自身が知りたい情報を直接検索することで、効率的かつ正確な案内ができるでしょう。
<マーケティング>
タッチパネル型デジタルサイネージは、自社のマーケティング戦略を立てるときにも重宝します。操作履歴から商品の検索傾向や売れ行きデータを収集・分析すれば、よりユーザーニーズの高い商品の開発、戦略の構築が可能です。
<セルフオーダー>
セルフオーダーシステムを導入したい場合にも、タッチパネル型デジタルサイネージが活躍します。会計機能や店員の呼び出し機能を搭載した製品も多く、従業員の業務負荷を軽減しつつ、顧客満足度を高める効果が期待できるでしょう。
<インバウンド対応>
タッチパネル型デジタルサイネージは、インバウンド対応が可能です。通常のデジタルサイネージでも多言語表示はできますが、タッチパネル型は訪日外国人自らが言語を選べる利便性があります。
<従業員の情報共有や学習>
事務所やオフィスビルの受付に導入すれば、従業員の情報共有や学習に役立ちます。定期的にコンテンツを更新することで、組織の活性化や従業員エンゲージメントの向上など、さまざまなメリットが得られるでしょう。
タッチパネル型デジタルサイネージの活用方法例
<商業施設内の案内>
タッチパネル型デジタルサイネージの活用方法としては、商業施設などにあるインフォメーションボードが代表的です。フロアマップに加え、店舗や公共設備の検索機能も搭載するなど、利用者が目的地までスムーズにたどり着けるような工夫が施されています。
<空港の観光案内>
空港では、観光案内としてタッチパネル型デジタルサイネージが導入されています。インバウンドにも対応するため、多言語を選択・表示できることが特徴です。平常時はイベント情報やショップ情報を発信することで販促を図り、フライトの前後は観光情報画面に切り替えるなど、さまざまな使い方ができます。
<工場見学の解説>
ある工場では、工場見学の解説用にタッチパネル型デジタルサイネージを導入しています。見学者が「見たい」「知りたい」情報を自由に選び、動画や音声でわかりやすく解説することにより、企業のイメージアップを図っています。
<カーディーラーで車の全体像の確認>
大手カーディーラーは、大画面のタッチパネル型デジタルサイネージを導入し、カスタマイズした車の全体像を確認できるようにしました。同社によれば、より実寸大に近い大きさで確認することで、イメージしやすくなったとのことです。
タッチパネル型デジタルサイネージの設置のポイント

ここからは、タッチパネル型デジタルサイネージを設置する際のポイントを解説します。
人通りが多い場所に設置する
商業施設などに導入する際は、人通りが多い場所に設置するようにしましょう。タッチパネル型デジタルサイネージは、人に触れてもらってはじめて効果を発揮します。できる限り多くの利用者を獲得するためにも、ユーザーのニーズや動向を調査したうえで、きちんと効果が得られる場所に設置することがポイントです。
衛生面の対策をする
タッチパネル型デジタルサイネージは、不特定多数の人が触れるため、衛生的に使えるよう配慮が必要です。こまめな清掃やメンテナンス以外にも、タッチパネル用の消毒対応フィルムを活用するなど、ディスプレイを清潔に保つための対策を行いましょう。
誰にでもわかりやすいコンテンツにする
タッチパネル型デジタルサイネージを活用するうえで、誰にでもわかりやすいコンテンツにすることも重要なポイントです。複雑な操作や見づらいデザインでは、操作性が悪くなり、利用者がストレスを感じてしまう原因にもなりかねません。はじめてタッチパネルを触る人でも問題なく操作できる、ユーザビリティの高いコンテンツを意識しましょう。
導入にかかる費用を抑えるには?
なるべく費用を抑えて導入したい場合は、タブレットタイプを検討することも一つの方法です。タッチパネル型デジタルサイネージの導入には、ハードウェアだけでも40~150万円と高額な費用がかかります。画面サイズが大きいほど費用も高くなる傾向があるため、小規模の店舗や施設では導入しづらいことが現状です。
しかし、タブレットタイプなら10万円以下の費用で導入できます。低コストで小型のタッチパネルを導入したい場合には最適でしょう。
まとめ
タッチパネル型のデジタルサイネージは、自分で操作し、情報を取捨選択するといったユーザー体験を可能にします。店舗や施設に設置すれば、販促はもちろん、案内やマーケティングなど、あらゆる場面で活躍するでしょう。
ヒビノグラフィックスでは、スタンダードタイプ以外に、タッチパネル型のデジタルサイネージも取り扱っています。10ポイントマルチタッチ対応のものや、本体とプレーヤーが一体となったオールインワン設計のものなど、お客様の目的・用途に応じて最適な製品を提案させていただきますので、導入をお考えの方はぜひお気軽にお問い合わせください。
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