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デジタルサイネージはどんなサイズを選べばいい?選び方のポイント

デジタルサイネージはどんなサイズを選べばいい?選び方のポイント

デジタルサイネージには、20インチ以下の小さなものから100インチ以上の大型のものまで、さまざまなサイズがあります。サイズによって適した用途や設置場所も異なるため、自社に合った製品を選びましょう。

本記事では、デジタルサイネージのサイズの選び方を解説します。サイズに関連する専門用語や活用方法も解説するため、導入を検討中の方はぜひご一読ください。

デジタルサイネージのサイズについて

まずは、デジタルサイネージのサイズについて、基本的な知識や種類を確認しましょう。

デジタルサイネージに多いサイズ

デジタルサイネージは、基本的に「4:3(標準サイズ)」か「16:9(ワイドサイズ)」の縦横比で構成されています。横が4、縦が3の標準サイズは、ひと昔前のパソコンモニターやアナログテレビに多く、現在のディスプレイ・モニターは横16、縦9のワイドサイズを採用している場合がほとんどです。

また、デジタルサイネージのサイズは、「インチ」で表されます。インチとは、ディスプレイの対角線の長さであり、数値が大きいほど画面のサイズも大きくなります。

<よくあるサイズ>

デジタルサイネージでよくあるサイズには、次のものが挙げられます。

  • 32インチ(70.84cm×39.85cm)
  • 42インチ(92.98cm×52.3cm)
  • 46インチ(101.83cm×57.28cm)
  • 55インチ(121.76cm×68.49cm)
  • 75インチ(166.04cm×93.39cm)

なお、1インチの長さは2.54cmです。上記のうち最も多いのが55~75インチであり、主に駅などの公共機関で利用されています。小規模の店舗では、42~55インチのものが多く、なかには商品のPOPとして10~20インチの小さなサイズを採用しているケースもあります。

アスペクト比とは

アスペクト比とは、画面における縦と横の長さの比率であり、一般的に縦横比というとアスペクト比を意味することがほとんどです。「画角」とも呼び、「w(ワイド):h(ハイ)」のように表記されます。

スクリーンサイズとは

スクリーンサイズとは、映像や画像を映す画面のサイズを指します。スクリーンサイズも画面上の対角線の長さを基準とするため、単位にインチを使うことが一般的です。

解像度とは

解像度とは、画面を構成するピクセル(色を表示する画素)の数を表した数値です。画像や映像のきれいさを判断するための指標となるもので、解像度が高いほど鮮明に映ります。

デジタルサイネージの解像度で多いものは、次の通りです。

<FHDサイズ(フルハイビジョン)>

FHDサイズの場合、1920×1080pxで構成されています。コマーシャルなどの映像に多い解像度で、32インチ以上のデジタルサイネージであれば問題なく表示できます。

<4Kサイズ>

4Kサイズの解像度は、3840×2160pxです。FHDサイズの約4倍近い解像度があり、大型のディスプレイと組み合わせることで、臨場感のある美しい映像を表示できます。

<その他>

その他の解像度には、8Kの7680×4320pxが挙げられます。FHDサイズの16倍ほどの解像度があるため、高精細な映像を表示できるものの、デジタルサイネージへの利用が進んでいないのが現状です。

インチ別の活用方法

<20インチ以下>

20インチ以下のディスプレイは、タブレット端末のように使えることが特徴です。コンパクトで導入しやすいため、スーパーや量販店の商品説明に適しています。

<32~55インチ>

32~55インチのデジタルサイネージは、店舗やオフィス、医療機関など、さまざまな場所で利用されています。待合室やロビーなど、座って見ることが多い場所では、32インチ程度の比較的小さなディスプレイが向いているでしょう。40インチ以上は、看板やA1サイズのポスターと同等の大きさになるため、販促や商業施設のインフォメーションボードとしても活用できます。

<65~100インチ>

60インチ以上のデジタルサイネージは、屋外の大型ディスプレイとして活用できます。自然と目を引くため、人が集まりやすい繁華街や駅前に設置すると、より高い販促効果が得られるでしょう。

<100インチ以上>

100インチ以上のデジタルサイネージは、迫力のある映像表示が可能です。マルチディスプレイやLEDディスプレイを導入するケースもあります。

デジタルサイネージの縦型と横型について

デジタルサイネージには、縦型と横型があり、それぞれでできることや適した用途が異なります。ここからは、縦型と横型の違いを確認しましょう。

設置方法によって縦型か横型かが決まる?

縦型と横型のどちらが適しているかは、設置方法によって決まるものではありません。壁掛型であれば、縦と横のいずれも設置が可能です。

ただし、配信したいコンテンツによっては、購入時にディスプレイの形状を決めておかなければなりません。デジタルサイネージを導入する際は、事前にディスプレイとの親和性を確認し、コンテンツを活かせる形状のものを選ぶようにしましょう。

縦型の活用

現在使われているデジタルサイネージのほとんどは縦型です。縦型のデジタルサイネージは、既存の紙ポスターやチラシを、そのままコンテンツに使うことができるという利点があります。また、近年人気のInstagramやTikTokの投稿も流用しやすいことや、少ないスペースで設置できる点もメリットです。交通機関や飲食店など、省スペース性が求められる場所に適しているでしょう。

デジタルサイネージは、見るだけで情報を得ることができます。業務であまり日常的にパソコンを使わない人や、パソコン操作が苦手な人でも簡単に情報を得られる点がメリットです。

横型の活用

コマーシャルや動画などのコンテンツを配信するなら、横型のデジタルサイネージがおすすめです。活用例としては、商業施設の案内掲示板やコンビニのレジ上にあるメニュー表などが挙げられます。

デジタルサイネージのサイズと併せて気を付けるべきこと

デジタルサイネージを導入する際は、サイズと併せて以下の点にも気を付けて製品選びを行いましょう。

ユーザーとの距離

デジタルサイネージを選ぶ際は、情報をどこまでの範囲に届けたいのか、ディスプレイとユーザーとの距離はどれくらいなのかも考えておくことも大切です。店頭において、ターゲットユーザーへと確実に情報提供するためには、視認性を高める必要があります。視認性とは、視界に入ったときの見やすさや認識のしやすさのことをいい、広告を使ったマーケティングにおけるポイントの一つです。発信したいコンテンツの文字や内容、対象のユーザーを考慮したうえで、適切なサイズのデジタルサイネージを選ぶようにしましょう。

屋外で設置する場合

屋外で設置する場合は、輝度にも注目してみましょう。輝度とは、画面の明るさを表す数値のことです。屋外に輝度の低いディスプレイを設置した場合、太陽光の明るさに負けてしまい、画面が見えづらくなることがあります。屋外用デジタルサイネージの多くは、輝度が高く設定されていますが、屋内で使用する場合も、直射日光の影響を考えて輝度を調整できる製品を選ぶとよいでしょう。

その他の機能

その他の機能として、防水性や防塵性などの必要性も考えておきましょう。デジタルサイネージは、設置場所や目的によっても必要な機能が異なります。たとえば、屋外に置く場合は、雨風や花粉、黄砂にさらされることも考慮して、防水性・防塵性があると安心です。なかには、ユーザー自らが操作できるタッチパネル型のデジタルサイネージもあります。

デジタルサイネージの活用事例

最後にデジタルサイネージの活用事例を紹介します。

オフィスや店舗の窓を使った事例

デジタルサイネージを販促に活用したケースでは、オフィスや店舗の窓を使った斬新な事例もあります。オフィスや店舗の窓は大きく、来客者の目に留まりやすい場所でもあるため、宣伝媒体として活用できるでしょう。マルチディスプレイなどを使って、窓全体を広告にすれば、外を歩く人の目に入り、企業のブランド認知度を向上できます。

小売店で販促

スーパーマーケットやホームセンターなどの小売店でも、デジタルサイネージを使って販促を図る事例が増えています。デジタルサイネージを顧客の動線に合わせて置き、新商品やセールの情報を発信すれば、高い効果が期待できるでしょう。また、ポイントカードへの入会を促せることもよい点です。

レジャー・アミューズメント施設

レジャー・アミューズメント施設において、デジタルサイネージの活用が広がっています。特にテーマパークや映画館のような複数の設備がある施設では、設備やフロアの案内、利用料金、営業時間など、さまざまな情報の需要が高い傾向にあります。屋外施設がある施設の場合、現在地の天候について知りたいユーザーも多く、リアルタイムで情報を更新できるデジタルサイネージがあると便利です。

美容室やエステ・ネイルサロン

美容室やエステ・ネイルサロンは、顧客の滞在時間が長く、デジタルサイネージを活用しやすい場所でもあります。施術中に顧客が動画を視聴できることはもちろん、施術やメニュー、最新のトレンドを紹介すれば、次回の予約につながる可能性が高まります。

まとめ

デジタルサイネージは、目的や用途に合ったサイズを選ぶことで、高い販促効果や宣伝効果が期待できます。ただし、サイズを選ぶ際は、ユーザーの視認性や設置環境、機能に注目することが大切です。サイズ選びに迷う場合は、デジタルサイネージを取り扱っている開発会社や専門業者に相談してみることもよいでしょう。

ヒビノグラフィックスでは、スタンダードタイプから屋外用まで、さまざまな種類のデジタルサイネージを開発しています。屋内における動画の再生や窓際ディスプレイ、タッチ操作など、お客様の目的・用途に合わせて製品の提案が可能です。サイズや形状の種類も豊富に取り揃えているため、デジタルサイネージ選びに迷っている方は、ぜひお気軽にご相談ください。